「使用」と「利用」の違いを意識する〜だめだめ日記(2004-03-10)

「利用」は、基本的に複製を意味する行為。コンピュータでいうと、メディア(やメディアに記述されたデータ)の複製、インストール、バックアップなどが該当する。もしくは該当する可能性がある。
「利用」は著作権法により、例外を除き、著作権者から許諾を受けないとできない。
「使用」は、コンピュータでいうと、プログラムの実行が該当する。それ以外では、本を自分のために読む(大勢に読み聞かせるのは、「口述」として「利用」に該当する)、美術品を一人で眺める、などが該当する
「使用」は、著作権法の対象外で、法律上一部の例外(113条2)を除き、自由に行える。
一般的には、プログラムの実行は使用許諾契約書など許諾されているようにみえているが、実際はそうではなく、法律上は使用は規制されるものではないという点に、根本的な矛盾がある。

項目別論文 利用と使用の違い

「利用」とは、複製や公衆送信等著作権者の支分権に基づく行為を指し、「使用」とは、著作物を見る、聞く等のような単なる著作物の享受を指す(平成10年2月20日付け著作権審議会マルチメディア小委員会ワーキング・グループコピープロテクション中間まとめ)。
 したがって、著作物の利用には許諾が必要だが、著作物の使用には許諾は不要であり、著作権処理をしなければならない場合には「利用」という表現を使用することが適切である。

複眼中心 : 使用と利用の違い

新明解国語辞典第五版。
しよう【使用】
―する
用事が有って使うこと。
[用例・作例]―中・―料・―済(ズ)み

りよう【利用】
―する
?本来そのためにあるわけではないものを、うまく使って△何か(自分)に役立たせること。
[用例・作例]廃物を―する。相手の無知を―する〔=いい事にして、ごまかす〕。いつでも他の本を―する。おやじの肩書を―する。―者・―客
?そのものの持つ利点を積極的に生かして使って、恩恵を受けること。
[用例・作例]水力を―する。飛行機を―して九州へ飛ぶ